PIT BABE The Series、終わっちゃったね

タイBLドラマ「PIT BABE The Series*1」完結しましたね〜。

iQIYIでリアタイしてたけど、最終回であまりのショックで立ち直れず今日まで来ました。

今観てるもの以外の次の気になってる作品を新たにインプットするには、アウトプットしないと無理そうだなと私の脳味噌のCPUの状況を見て判断したので、以下ネタバレ有りの呪詛混じりの怪文書という名の叫びとなります。感想文と呼べる代物ではない

なのでめっちゃ偏った視点です⚠めっちゃネタバレするし偏ってるよ❗(大切なので2度言います)

あと書きたいことを全部詰め込んでるので、長い。キモ文書が延々に続くよ。てことでLet's Go!!Let's Go!!Let's Go!!

 

まず、PIT BABEを観始めたきっかけ。

私はタイドラマ超ド新規の赤子ファン。沼へ転がり落ちて色々調べてたらYouTubeくんのオススメでこの作品のトレーラーがサジェストされた。

カーレースシーン格好いい!なんか暗そう!アッ暴力だ!!*2てか画面に映る人間全員の顔が良い!観たいかも!!と思い、他にも2023年冬期放送の観たいドラマが全てiQIYIで観られるとのことだったので、何もわからないながらあれこれ調べながらVPNとiQIYIを契約した。(BGM:Crazy Accel/A.B.C.-Z)

ついでに観よう🎶ぐらいの立ち位置だったこのドラマに1番めちゃくちゃにされるとも知らずに―――。

 

なので初めはキャストのことも誰一人として知らなかった。

私はドラマを観始めて好きなキャラってそんなにすぐ決まらず大体後半に決まるタイプのオタクなんだけど、Wayの立ち居振る舞いに目が惹かれて2話目で推しキャラが決まるという異例の事態

「お前は告白しないのか?」「いや、今のこの距離感が丁度いい」と返す美しい男が、今まで固定の相手を作らず遊んでいた自分の好きな男Babeが突如連れてきた得体のしれない若い男Charlieに、明らかな不快感を表し姑ムーブをする。

美しい男は大好きだが、この類の当て馬はあんまり得意じゃないはずなのに、何故か目が離せなかった…。CharlieとBabeが良い仲なのを見て、美しい顔がどんどん歪んでいく様が私の脳裏に焼き付いて離れなかった。気付いたらWayに入れ込みまくるキモオタクと化す。

何かとCharlie,CharlieとなっていくBabeを見て隅っこで表情を曇らせていくWay。そんなことはお構いなしに「お前は俺の唯一の親友だ」と相手の気持ちも考えずWayに何度も何度も落胤を押していくBabe。酷い話だよね〜。

何事もCharlie最優先、"親友"を蔑ろにしておいて、それでよく「あいつ俺があげたものを捨ててやがった」だよ!!

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まぁ私は初っ端から自己中無神経Babeのことは私は全然好きじゃなくて(笑)それでも他キャラの良さに免じてスルーしてたのに、7話で話聞かず自棄になって慰めのご飯に行こうって言ってたのを連絡も入れずに約束すっぽかして㊙㊙㊙してたのにハ〜〜〜〜〜?????(怒)となってしまい、いやお前は無理だ…となった。個人的に約束してて体調不良以外の理由で大幅遅刻とかそういうことをする人間が嫌いすぎて。笑

それでもバカで単細胞で自分のことしか考えてなくて話を聞かないBabeのことを一途に愛し続けて、告白までしようとまでしてたけど、「特別なαのBabeを連れ戻す」というパパからの圧もあり強硬手段に出た9話。

あのシーンはやたらWayもといNutくんの美しさが全話通して一番光り輝いていたシーンだったので、iQIYIアプリに当該話をDLして翌週までめちゃくちゃ観た。マジで死ぬほど観た。

Enigma*3である自分とBabeの間に子供を作れば、パパから自分達やみんな達を開放できるんだ!」と切に叫んでいたWay。

決して肯定されるべき手段ではないけど、WayがBabeのことが好きで、X-Hunterチームのみんなのことを好いていて家族のように思っていたのは本当だったと思う。

けれども、話を聞かず一方的に「裏切り者!!」と糾弾していくBabeに辟易した。冷静になれない状況なのはわかるが、人の話を聞く耳を持て!!あれ、私Babeのこと嫌いすぎるかも(笑)Pavelくんのことは好きだよ!!

そんな男なのに、パパとの対峙シーンでWayはBabeをかばって撃たれるし、そんな男の為に〜〜〜!?!?!!オイ〜〜〜!!!てかどいつもこいつもエモ啜ってる場合か!!とっとと病院連れてけ〜〜〜〜〜!!!!!と日本時間深夜1時に号泣しながら暴れていた。

その後ガッツリ他CPのNCシーンやピクニックなどがあったが、リアタイ時も楽天TV配信を観た際も感情が完全に"凪"で想像以上にWayに入れ込んでいたことを思い知った。

みんなPeteWayを持て囃すけれども、私は何となくWayは幸せにはなれない雰囲気を感じてはいた。けれども劇中明確な描写はいずれもなかったとて、PeteはWayに明らかに普通以上の感情を感じていたのが見える表現だったし、Wayも少しはPeteに心を開いているように見えた。だから、多少は2人の間に何かがあると思ってたけれども、それ以外の描写が本当に何もなくてある意味泣いた。

実際「飲み友達としてでもいいからいつでも呼んでくださいね。」と言っていたPeteをWayは傷心一人飲みに誘っていたし、Kentaに襲撃されたPeteを助けに行っていたので、お友達のほんの少し先ぐらいを行ってるように見えたのに…そんな…そんな………。

最終回を楽天で観た後に、Boys Journeyの配役発表の回を初めて観たんだけど、「Peteは幼少期にTonyパパに育てられている家でWayに出会っていて、Wayのことを好きになっている。」と説明されており、いや!!それを作中でやれや!!NCシーンなんかサービスパートなんだからそこカットしたり出来たよね!?!??!とまた暴れた。

今すぐサブキャラにスポットを当てたスピンオフを作ってくれ、金なら出す(真剣)

てな感じでWayに終始滅茶苦茶にされた3ヶ月間でした。

みんな、ドラマ版Wayの一周忌は2024年8月12日です。一緒に弔おうね。
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そしてNutくんについて。

PIT BABEでは散々な憂き目に遭っていたWayというキャラを見事に演じて切っていたが、泣いていても、顔を歪ませていても、切ない顔をしていても映える、こんなにも美しい男が居るんだ、と思った。
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それだけでなく、芝居の目線一つ取っても非常に繊細で、毎話どころか各シーンごとに芝居が上手すぎる!!となっていた。(なんなら毎話同じ内容でツイートをしていた)

9話の激しいやり取りのシーン。放送後にNutくんが、「元々台本があったところを一旦白紙にしてアドリブにした。(自分の演じる役のことを)みんな嫌いになってくれて嬉しい🤍」とツイートをしており、役者として徹底して嫌われ役になりうるWayを真摯に生きていてくれたのだな…と思い、キャラだけでなく本人のことも非常に好きになった。

序盤にWayが好きだと思った時点でNutくんのことも気になり出演作品を数作品観たが、今までやったどの役も真摯に取り組んでいるのは勿論そうなんだろうが、Wayに関しては特に演じてるときは自分の中で融けて一体化してグチャグチャになってるのではないかと感じられるぐらいリアルさが凄まじかった。

9話放送直後に公開されたリアクション動画にPingNutが出ていたけれども、やっぱりそのシーン観てるときの真剣な目がそういうのを物語っているようで良かったなあ。

ここまでこの怪文書を読んでくださっていたらお気付きだとは思いますが、気付いたらPIT BABEのWayを通して役者・Supanut Lourhaphanichに爆裂にメロメロになってしまった訳ですね。

そんな素晴らしい役者さんに出会えて、またこの作品でのファンミーティングで日本で会えるのかと思うと、本当に嬉しいし幸せだなと感じる。

コンテンツにハマるタイミングは何事も運命だと思ってるけれども、ナイスタイミングですわ私、GJ。

 

 

で、これだけ書いたんですけど、私がPIT BABEで心を奪われたキャラがもう一人いて、その事も書かないと気が済まないので書きます。Kentaです。

Tonyな忠実な右腕だけれども、当人そのものはそんなに悪い人ではなさそうな気配はあった。

そんでもって匂わされていたPeteとKentaの関係性が8話で旧知の仲というのが正式に明かされた。その時点ではへーそうなんや程度だった。

と油断していたら11話ーーーーー!!!!!(大絶叫)

同じ環境でTonyに育てられたEnigmaのPeteとゆくゆくは右腕にするために恐らく元々は良い生育環境で育っていなかった平凡な(恐らくβの)Kenta。

2人は兄弟のように育ってきたけれども、Tonyのやってることが良くないことだと気付き家を出たPeteと何者でも無かった自分を一人の人間として育ててくれていた(過去形なのは後述)Tonyを裏切ることができないKenta。

KentaはPeteのことを好きだったけれども、先のWayの項目でも書いたがPeteはずっとWayのことを想っていて、Peteは13話でも「Kentaのことは兄弟だと思っている。向こうもきっとそうだと思う。」と話していた通り、彼にそれ以上の感情はないんだよね。なので気まずくなって逃げてしまったあの時のキスも、Pete的には恐らく"事故"だと思ってるという…。

え、急にそんな報われない男②*4のクソデカ感情を終盤に突如ぶつけてくるの???お待ちになって??と息も絶え絶えになった、報われない美しい男のオタク。

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「お前には価値がある、なりたい自分になれ」とBabeが珍しく良いことを言って宥めていたが、彼には帰る場所がここしかない。なので「息子だと思ったことはない、お前は犬だ」と罵られて立場を降格させられても彼からTonyへの忠義は捨てられないものだと思っていたよ。

けれども最終決戦で「やめてよパパ、もう誰も傷つけないで。」と"息子"として泣きながら、Tonyから貰った(であろう)小刀で刺し殺して暴走を止めたKenta。あまりにも切なすぎる…。

あの頃Peteを好きだった気持ち、弟のように可愛がってくれていた自分のことを置いていったPeteへの悲しみや憎しみ、育ててくれたTonyパパは裏切れないという気持ち、でもTonyが良くないことも理解している。愛哀憎全てが入り混じった複雑な感情を抱えるKentaというキャラをGarfieldくんはよく表現してくれました…お陰でオタクはおかしくなりました。

最終回でここの2人に滅茶苦茶にされていたお陰で後半の感情が完全に凪だった私ですが、その間何を考えていたかと言うと、Kentaのその後の話なんですよね。

Tonyの悪事は死後出てくることも沢山あるだろうけれども、暴走を止める為にしてもKentaは結果的に人を殺めたわけですよ。タイの法律はわかんないけど、きっとKentaは何かしらの罪に問われて罰される期間が出てくると思うんですよね。彼は何を思い罰を受けるのだろう、それを終えたらどう生きるのだろう、と想いを馳せてしまったのです。

KentaがPeteに対しての感情が吹っ切れてるかどうかはわからないけれども、BEYOND社*5で雇ってもらえたりしないのだろうか…それとも全く違うところから再スタートをするのだろうか…などと、Wayのことを想いつつ後半はずっとこんなような妄想をしていたら終わった。

本当に金なら出すので、成立CP以外のスピンオフをくれよ!!!!!(2度目)あの後PeteやKentaがどう生きるのかだって私気になるよ!!!!!(※主観は強めでお送りしております。)

 

こんなにもメインCPへの萌えを感じなかったのにサブキャラに狂ってボロボロになりながら完走したBLドラマは初めてですよ…マジで…。(息切れ)

◎PIT BABEのいいところ

・顔のいい男しか出てこない

・話が重め

・映像の質感が良い、綺麗

オーディション→どの役も大切だからとYouTubeの企画で12人一斉に役柄を発表した意味がちゃんとある、全員それぞれの見せ場シーンがある。

・カーレース・ドリフトのシーンがめちゃくちゃ格好いい

OSTやそれに付随するMVが全キャラ分ある

×PIT BABEの良くないところ

話が毎度のこと重すぎて翌日以降まで引きずる

・好きになるキャラによってEDをどう感じるかが天と地ほどの差(ソースは私)

 

 

 

そんでもって次はOSTのMVの話。

เดี๋ยวรักเอง ( It's All Right ) [ OST. PIT BABE The Series ]

youtu.be一応名義はPingくんの名義の歌だけれども、劇中では結ばれることのなかったPeteWayが仲睦まじく寄り添っている、完全にIf設定のMVでした。涙

本編ではWayは亡くなっているので、冒頭のWayが点々とスイッチを切り替えたように場所を移動しているところ、Way側に少し強めに照明が当たり一人だけふんわりと僅かにぼやけた映りになるようにしていたシーンが多かったところ、カラートーンが低めのフィルム調のフレームのカット、全て暗喩なのだろうな…と思い、泣いてしまった。

Wayって多分Peteみたいな優しく包み込んでくれる人に生育環境的にも慣れていない人だと思うんだけれども、MV前半の嬉しいけど少しぎこちなくなってしまうところを相変わらず繊細に表現していたNutくん。

MV後半は心の奥底にあった葛藤が解けたようにはしゃいだりちょっといじわるしたり、仲睦まじくしているPeteとWayの姿を観て、本編で観たかった姿だよ~!!泣 ドラマだし改変してくれてもよかったんだよ??と大暴れした。

でもタイではわからないけど、日本だと死ぬキャラって“おいしい”と演者からは思われるっていうし、WayとしてのNutくんの熱演は主役を食うレベルの勢いだったと思うので許す。


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前半に見せる表情(1枚目)と後半に見せる表情(2枚目)が全然違ってそれだけで泣ける…

多分ドラマ終了後に公開されてるOSTのMVシリーズって本来作られる予定じゃなかったんじゃないかと思ってるのだけれども、限られた予算の中で作り手側も一丸となって繊細にPeteWayのIfの世界を表現してくれていて、本当に感謝しかないです。めっちゃ回しますというか言われなくてもずっと観てると思う。

PIT BABE、初のBLドラマでCHANGE2561くんはそういう福利厚生をかなり頑張ってる作品だと思う。愛してる。

 

 

私は原作オタクでも、オーディションから追っ掛けていた訳でもないド新規オタクだけれども、久々に心をぐちゃぐちゃにしてくる作品に出会えて嬉しかった。

この作品をきっかけにお話ししてくれるフォロワーさんも増えて、楽しい限りです。

暫くはこの作品の話をし続けると思うので、皆さんよろしくお願いしますね(?)

 

 

 

 

画像クレジット:iQIYIYouTube(CHANGE2561)

*1:"PIT BABE"とは、タイのカーレーサーを主人公とした、オメガバース&超能力モノのファンタジー設定BLドラマ。

*2:筆者は暗い話、フィクション暴力が大好き

*3:オメガバース世界の'α''β''Ω'に次ぐ第4の性。希少種でαをΩに変えて孕ませることができる。

*4:報われない男①はWay

*5:Peteが社長の会社

2023年突如としてタイBLドラマを観始めたオタクの感想雑記🇹🇭

タイトルのとおり。

きっかけはTwitter(現:X)で『KinnPorsche』がヤバいとフォローしている人がいたのがきっかけ。

日本だとU-NEXT独占で配信しているが、都合よくU-NEXTに加入していた私、ヘテロの恋愛ドラマが苦手且つ良景気悪治安コンテンツLoveなのでホイホイ引っ掛かった。引っ掛かってしまったね…VegasPeteのおかげで人生がおかしく豊かになりました!!

 

てことで雑記、完走した作品の感想をざっと書いていきます。ほとんど観た順だけど、ちゃんと記録してないので適当。

全て個人の感想です!!!!!

キャラ名後にある大括弧内は役者のニックネーム*1

 

 

KinnPorsche

私を沼に落としたきっかけの作品。マフィアBL。

まず映像が美しい。

色味はあまりない映像なはずなのに、色彩感覚が優れた映像だった。

HiGH&LOW THE FIRSTやこれから上映される実写版キングダムの久保監督の作る画を観たことがある人はそれに近しい美しい色彩感覚だといえばわかってくれる人が少しは居ると思う。

□マフィア本家兄弟次男Kinn[Mile]✕育ちが良いわけではないチャラいバーテンダーPorsche[Apo]

□マフィア本家にあまり関わりたくない音楽家三男Kim[Jeff]✕音楽好きのPorsche弟Porchay[Barcode]

□倫理観無しマフィア分家長男Vegas[Bible]✕本家長男専属ボディガーPete[Build]、が確定CP3組。

3(4?)CP出てきますが、受けがみんな精神が強い。*2

日本のBLドラマが私の趣味とかけ離れてるな…と思っていたところだったので、こういう受けが多いタイドラマ有難すぎる。

お陰で当時放送中で視聴していた日本のBLドラマに対して不感症になったが。

1組目、2組目はまぁ順当にという感じだが、3組目のVegasPeteが保険に一切入っていない状態で襲ってくるので、控えめに言ってもしぬ。

互いに銃口(リアル拳銃)を向け合うCP、みんな好きやろ?

ずっと良景気悪治安が好きなオタクの夢みたいな映像を延々と観させられたドラマだった。

日本で独占配信してるユネクは誤訳もかなりあるらしいので、iQIYIでも今度観ます。

ちなみに助演で出てるKen役のPerthくんは今Be On Cloudを辞めて、日本のホリプロに所属してます🎾

 

●個人的総合評価:★★★★★★★★(5点満点。★=1、☆=0.5)*3

 

 

THE TUXEDO

タイBLには珍しく(?)30分ドラマ。あっと言う間に観終わる。

□過去にトラウマ有り不憫御曹司Nawee[Chap]✕一流オーダースーツ屋Aioun[Green]。タイあるあるの左右は不明CP。

30分だから日本のBLドラマ同様爆速で進んでいくが、そんなんあるか!というラッキースケベならぬラッキーKissがめっちゃある。ツッコミが追いつかない。

御曹司すごいクソみたいな性格だなと思うけど、タイドラマあるある「親が本当にクソ」をクリアしているので許せるかな…になる。

爆速過ぎてあんま記憶ない。つまらなくはないが面白いとも言えないかな…普通でした…。

金持ちの話なので映像は綺麗だった。

 

●個人的総合評価:★★★(5点満点。★=1、☆=0.5)

 

 

Bed Friend

キンポルから抜け出せないけどタイドラマ気になる…でU-NEXT漁ってビジュアルの好みだけで観始めた。

□チャラ男風本当は一途な忠犬ワンコ攻めKing[Net]✕攻めよりタッパがあるトラウマ持ち強気美人猫系受けUea[James]。

私の好みドンピシャで助かります。

Ueaくんは自覚もある美人なので、変な男にめっちゃ言い寄られる。し、それで性加害を継父と上司から受けてる。母親もヒスなTHE毒親で、妹が唯一の良心。酷な描写があまりにもキツいので、視聴に関しては要注意かも。

BLテンプレみたいな話の進行なので、ストーリーの中で特段驚くことは起きない。

タイドラマあるある、なんかBGMが変。慣れたけど。

映像は全体的に綺麗だけど、特にNCシーンへの謎の気合を感じる。

とりあえずKingUea並びNetJamesのビジュアルバランスが良すぎるので眼福。

 

●個人的総合評価:★★★★(5点満点。★=1、☆=0.5)

CPの好み的にはめちゃめちゃ高いんだけど、諸々の要素で加点減点が激しくてそれを加味したらこうなった。

 

 

Cutie Pie』『Cutie Pie 2

Naughty BABE

報連相苦手系年上御曹司Lian[Zee]✕少し我儘系年下御曹司Kuea[NuNew]の幼馴染CP①

報連相苦手系年上御曹司Yi[Max]✕少し我儘系年下御曹司Kondiao[Nat]の幼馴染CP②

□ちょっとチャラめ?途中から学部に編入してきた大学生Nuer[Tutor]✕仏教信仰が深い不思議ちゃん系大学生Syn[Yim]。

幼馴染CPの攻め達はどっちも大切なことを言わないし、本当は受けのことをめちゃめちゃ好きなのに結構酷いこと言ったりするからお前達は!!になる。

受けは受けで坊っちゃん達なので割と我儘。

ちゃんと話し合いをしてほしい。

NuerSynの話はあんま進展しなくて泣ける。私はそこが一番気になってるのに…。

LianKueaメインのCutie PieもYiDiaoメインのNaughty BABEも、"法律婚"にかなりこだわってる感じだったし、それがいつかの未来に出来るようになる描写があった。どこぞのテ●朝ドラマのヘテロ婚をそのままBLに移したグロテスクな描写ではなく、今は事実婚だったとしてもいつかは…というリアルな感じや、婚姻が出来るようになった未来に2人だけでなく子供を養い家庭を築いたり、希望のある未来を描いた終わり方で良かった。

 

●個人的総合評価:★★★★(5点満点。★=1、☆=0.5)

 

 

NOT ME』

タイドラマなら、のGMMTV作品にお初の邂逅。

□ギャングのリーダー格Sean[Off]✕双子の兄貴Blackに成り代わりギャング軍団に潜む真面目な弟White[Gun]

芸術学部のひょうきん者Yok[First]✕密かにストリートに風刺画を描く警察官Dan[Fluke]〈こっちは左右不明〉

ボーイズのラブ要素は途中まで薄っすらあるような無いような…で進んでいくのに突然濃度が高まるので噎せる。

ギャングとは書いたが、ショーンたちは大学ではちゃんと勉強していて賢くて、あるはずの法が無視されたままなあなあにされていく社会を憎んでおり、それに一石を投じる為に結果的に過激な活動になっているだけ。

ずっと暗いトーンなので観るのにはエネルギー要るけれども、社会風刺が効いていてドラマとしてはかなり面白かった。

ボーイズラブをメインに据えた話を観たい人には不向きだと思う。

 

●個人的総合評価:★★★★☆(5点満点。★=1、☆=0.5)

 

 

TharnType』『TharnType 2

□心優しい愛嬌マシマシイケメンゲイTharn[Mew]✕トラウマ持ちゲイ嫌い暴れん坊っちゃんType[Gulf]。

タイプは暴れん坊すぎるけどチョロい!1期後半で急に知能レベルが上がって策士になるので、話が面白くなります。

ターンはなんかお前…元々の顔面と愛嬌で全て乗り切ってきた男だな?となる。まぁそれが仇になって変な奴らに執着されてるけど…

一見噛み合わなそうでなんやかんや噛み合っちゃってるCPは栄養価が高い。

タイプくんのパパ上に恋人(男)を紹介し、どちらが嫁か聞かれて、"嫁"のタイプくんが「人目につかないところでイチャイチャしてくる!」って言葉を濁してターンと一緒にバイクで逃亡するのが面白すぎた。あそこ一番好きかもしれん。

2に出てくる自己愛のためにタイプに執着してくる当て馬のクソガキがあまりにも苦手だったな。ので彼らのCPのスピンオフはスルーします…

 

●個人的総合評価:★★★★(5点満点。★=1、☆=0.5)

 

 

Oxygen

現在放送中「PIT BABE」のWayを演じるNutくんの他のお芝居が気になって観始めた。

□ダウナー系坊っちゃんSolo[Nut]✕心優しい苦労人Gui[Petch]

□誤解されがち堅物Phuri[Phu])✕人懐っこいワンコKao[Boss]

これも左右はわからん。NCシーンはないがタイドラマあるあるプールKissはある。

不眠症のソロがギーの働くカフェに閉店間際に訪れて、ギーがメニューにないホットミルクを出してあげて、そこから融け合うようにお互い惹かれていく感じが良かった。割と序盤から熟年夫婦味があるCP。自分から選んでは食べないけど、たまにはそういうのも好きだな〜と思えたCP。

兄弟作品のNitrogenのプーカオは誤解されがち堅物とそれに一目惚れしてひたすらに突進してくる子犬(ウサギ)で割とありがちなやつだった。

ただ周りのキャラがどうも受け入れ難くて、一般人を盗撮してBL妄想してSNSに上げてたりする女がいて当たり前にそいつに振り回されて進む話があるという…一般人を妄想に消費すな…

色々引っ掻き回すそいつが無理過ぎて、と逃げていた家庭の話とか意外としっかり激しめに話が進むので、癒し系BLとキャッチを描いた人間は本当に観た…?と思った。そう言えるのはソロとギーの空気感だけでは?まぁソロとギーもかなりの頑固者なのでアレだと思うこともあるけど。

Nutくん目当てに観始めたけど、彼は本当にちょっとした目線でのお芝居とかが本当に繊細で精巧で上手い。手を離したらポロポロと壊れてしまいそうな危うさがあるSoloで素晴らしかった。

 

●人的総合評価:★★★☆(5点満点。★=1、☆=0.5)

Shipper減点がなければあと0.5点加点してた…

 

 

WHY R U?

ミューガルがターンタイプとしてゲスト出演する聞いて観始めたらここにもShipper…こっちは現実の人間でナマモノ小説を書くので最悪過ぎる。

因みにターンタイプは1話の最後と2話の最初にちらっと出てくるだけだから、それだけ観るのも全然有りだと思う。

タイドラマあるあるなの?妄想の世界に入り込んじゃったときのチープなアニメ。

劇中のギターのチューニングがやばくてそれどころじゃなかった。出来ない役の子もギター出来るって言ってたのにそこどうにかならんかったのか…一応楽器演奏ができる側のオタクなのでその点がマジで発狂しそうだった。チューニングをしてくれ!!

こっちの方がCutie Pieより先の作品だけどZee Pruk報連相が苦手な素直になれない系のキャラばっかやな…

Saintくんのタッパがあって可愛い顔でのゴリゴリの誘い受けは非常に良かったんだけど、それ以外の要素がハマらな過ぎて記憶が曖昧…話とっ散らかりすぎサブCP生み出しすぎ…

なのでキャスト明記は面倒なのでしない…ZeeSaintのFighterTutorとJimmyTommyが演じたSaifahZonがメインなんだと思う…。

N'Nat*4*5が入りたてで赤ちゃん過ぎだったな。

 

●個人的総合評価:★★(5点満点。★=1、☆=0.5)

 

 

SOMETHING IN MY ROOM

□記憶喪失の幽霊Phob[Nut]✕その幽霊が住む家に移り住んでくる純朴な子Phat[Plan]

これも左右不明です。

Nutくんの芝居を観るために観始めた作品Part2。

楽天TVで日本語字幕版もあるんだけど、レビューを見たらすごい評価低くて何…?と思ったら、伏線とかもあってサスペンス要素も多いのにTV版はかなりカットされており、且つそれを日本語字幕版として販売しているらしい。

私はそのレビューを観て、3plusというサイトに有料登録しました。英語字幕しか無いけど…。

英語はリスニングもスピーキングも苦手だけど、リーディングはかろうじてできるので気合い入れて観た。慣れない言語で観るのは疲れるので、割と亀速で観てた。(当社比)

そして1番長い9話の長さの違いがわかる証拠のスクリーンショットがコチラ↓


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30分以上も違うじゃんかよ!!馬鹿かよ!!

結果頑張って観て正解、カットするところ無いよ!!逆にOA版どこカットしたん???

この話は、何か訳ありげの大家のおばさんNuerがPhat親子にほぼ半ば強制的にめちゃくちゃ条件付きでばあるが格安で家を貸すところから話が始まる。

Phobはかなりいたずら好きのお茶目なおばけなので、いたずらをしまくってPhatを怖がらせる。

何かが家にいるんだけど助けて!と日本に親戚がいるという霊視ができるPhatの女友達Dreamに頼って降霊術*6を使ってPhobが見えるようになる。

PhatはPhobの姿を見えるようになり、話を聞くとPhobには死ぬ前の記憶がないとのことで、タイムリミット49日の内に記憶を取り戻す為に奔走。

一緒に奔走している内に2人は心を通わせていき…みたいな話。

とはいえ作品中のBL要素はそんなに濃くなくて、ほぼ友情絡みのサスペンス。そんでもって最終話にBL要素は全部詰め込みました!!という感じなので、BL要素をメインに観たい人には物足りないかも。

ちらっと検索かけたらエンディングに悲しんでる人間がを見かけたんだけど、エ!?アレはハピエンでしょ!!になる側の人間です。死は救済だよ(真剣)

ちょいちょい出てくるタイのおばけ結構怖い。

とある諸悪の根源のキャラが諸々解決してから1番晴れ晴れとした顔をしているのでムカつきはする。

PIT BABEでもOxygenでもそんなに笑うキャラではないから、Nutくんの整った顔から溢れる色んな表情に目が離せなかった。本当にちょっとした表情の変化を表すのが上手過ぎる…。

シンプルにサスペンスとして面白かった上に、Nutくんの芝居が良過ぎて最終話泣き過ぎて鼻水で溺れ死ぬかと思った。

色んな人にUNCUT版(ここ重要)を観てほしいけど、字幕は表示非表示切り替えができない映像に貼っつけられてるやつので自動翻訳は使えない…。故に日本人オタクには布教はしづらい作品…悲しみ。

因みに無料では日本国内では観ることは出来ないけど、3plus自体は日本からも登録できて、VPN使わなくてもプレミアムに登録するとUNCUT版が観られるよ!

 

●個人的総合評価:★★★★☆(5点満点。★=1、☆=0.5)

BL要素は濃くはないけどストーリーの良さ加点が高め。

 

 

The Middleman's Love

これはこの前まで現地で放送してて日本ではまだ配信されてないよ!(VPN年契オタク)

本来この作品のスピンオフ的立ち位置だったBed Friendが諸々の都合でキャス変して、こちらが後に放送されることになったらしい。

□舞台になってる会社に現れるインターンMai[Tutor]✕Bed Friendのウエとキングの共通の友達且つ同僚のJade[Yim]

□Maiと同じくインターンにくるTong[Leo]とGus[Tai]

の2CP。

Jadeが常に大暴れしてるのでべドフレから来た人は驚くだろうし、Maiはずっと目がハート。

ドタバタラブコメディでずーっと恋愛不慣れJadeがやかましいので一部には酷評されてたりする。苦笑

話は可もなく不可もなくな感じ。

事あるごとに名探偵コ●ンが出てきて笑う。

私は別に嫌いじゃないけど、最終話8話の心が通じ合いました!の後のNCシーンがどうもダサくてそこが萎えてしまった(ಠಿ⁠_⁠ಠ)

TongGusのはそんなんじゃなかったじゃん!!奇を衒うな!!!あと眼鏡キャラの眼鏡を最中に取るのは駄目!!!!

べドフレはシチュが普通じゃない()やつでも納得させられる感じだったと思うんだけど、どうしてこうなった…?

あと会議中にKingUeaもMaiJadeもTongGusもイチャつきだしたりするので仕事せえ!!になる。お仕事BLならお仕事はちゃんとしてほしいと思う派なので…。

 

●個人的総合評価:★★★☆(5点満点。★=1、☆=0.5)

 

 

 

ってことで終わり〜。話が合わなくて完走できてないやつも何本かあるから、出会いは一期一会ですね。

 

今は観たこと無い過去作漁り休止中で、「PIT BABE(CHANGE2561制作)」と「Dead Friend Forever(Be On Cloud制作)」を観てる。

 

「PIT BABE」は日本人の顔の好みに合いそうな男達が12人出てる作品なので画面のどこを観てもシンプルに眼福だし、カーレーサーを中心に進む話なのでレースシーンとかがめっちゃ恰好良くて楽しいです。

日本のオメガバース漫画の1ページ目みたいにシステムの説明は無いので、作中で理解するしか無いという、難儀なタイのオメガバース作品だけど。

全13話の7話時点まで割とずっと辛い!苦い!酸っぱい!という感じだし。

私の今のメロメロ俳優Nutくん(Supanut Lourhaphanich)は主人公Babeにずっと片思いをしているWayというキャラを演じています。

繊細なお芝居がWayのキャラクター性とベストマッチしていて最高なのでみんな観てね!

日本だと楽天TVが日本語字幕版を配信してるよ。

tv.rakuten.co.jp

 

「Dead Friend Forever」はさすがBe On Cloud、エロもグロも容赦無くて、それが美しい映像で撮られており流石という感じです。

まだ2話なので全容は掴めておらず頭をぐちゃぐちゃにしながら観てる。楽しい。

日本はジオブロック*7かかってるので、恐らくどこかのプラットフォームが権利買ってるんだと思うんだけど、早くお出ししてほしいね…という気持ちで1人でヒィヒィ言ってます。

 

2024年も引き続き🇹🇭ドラマ温泉にチャプチャプ浸かっていようと思います〜。

 

 

 

 

 

*1:タイは本名とは別にニックネームを名乗るシステムがある。

*2:4組目はCPとカウントできるのか正直わからなく…原作小説ではその話が出ているらしい。

*3:初めから限界突破をするな!!

*4:Naughty BABEでメインを張ってる子で私が今ドハマリしているNutくん[本名:Supanut]とは別人

*5:N'=Nong=ノーン=タイ語で年下の子、弟や妹を呼ぶための敬称。P'=Phii=年上やお兄さん(相手が男性の時)への敬称。

*6:明らかにこっくりさんをモチーフにした"Shirakami-San"という儀式を始めるので笑った。

*7:特定の国から観られないように制限をかけること

2023年エンタメあれそれ振り返り

ざっと箇条書きスタイルで。多ステしたやつは割愛。

 

■1月

風都探偵 The STAGE

仮面ライダーWの世界が舞台で味わえるのが楽しくて気づいたらチケット増やしてた。

千穐楽(マチネ)の大阪公演直前に関西で大雪降って、無事行けるか不安な状態だったのもうやりたくないです。

 

■2月

舞台「刀剣乱舞」禺伝 矛盾源氏物語

オールフィメール刀剣乱舞とは…?と思っていたけれども、全員女性が演じるからこそ成り立つ/不快感を覚えない作りになっていて、末満さんは流石だった。楽しかった。

Travis Japan Debut Concert 2023 THE SHOW 〜ただいま、 おかえり〜」新潟公演

新潟の酒はうまい!()

やっぱりいつ帰ってくるかわかんない不安とかもあったから、普段泣かないタイプなのに自担を観て泣いた。

今の形のTravis Japanを観られて嬉しかったし安心しちゃったね。

 

■3月

「FAN FAN JUMP」静岡公演

チケットリセールギリギリまで粘り勝ちおたく。

声援OKになってパフォーマンスするFANTASTICS明らかにイキイキしててよかったね。

Travis Japan Debut Concert 2023 THE SHOW 〜ただいま、 おかえり〜」神奈川公演

 

■4月

舞台「ダブル」

主演の芝居のアプローチ的に初日はしっくり来なかったけど、後半になるにつれて、千秋楽で急激に役と自我がまぜこぜになって感情リミッター爆発しててウケた(ウケるな)ある意味面白いものを観た。

smentloskrn.hatenablog.com

「FAN FAN JUMP」埼玉公演

LILIUM -リリウム 新約少女純潔歌劇-

美しい地獄最高〜!オーディションで決まった戦意メラメラな子たちの集まりを初日に前列で浴びるもんではない!

LILIUMがシリーズの中で一番好きなので若い女の子達のエネルギーを直浴びして健康になりました。

 

■5月

「FAN FAN JUMP」福島公演

Travis JapanCDTV踊ってみた企画で演っていた「第ゼロ感」の解釈を深める為に映画館に「THE FIRST SLAM DUNK」を観に行ったらドハマリした。漫画も完全版を全巻揃えた。8月の最終上映までに16回観たらしい。狂っとる。

「THE FIRST SLAM DUNK COURT SIDE in THEATER vol.2 山王トーク

ハマってからのスピード感には定評があります。一般の取り方を知ってるからこその粘り勝ち(何かあった)

 

■6月

THE FIRST SLAM DUNK COURT SIDE in THEATER vol.4 湘北ベンチトーク

阿座上さんの芝居と芝居に対する姿勢が大好きで、その片鱗を観ることができて大満足。

(不在の小暮先輩役岩崎さんのVコメが長くてトークはちょっと短かったなあ…)

 

■7月

「BATTLE OF TOKYO CODE of Jr.EXILE」埼玉公演

実質GロッソだったL社の奇祭。超曼谷コーナーが一番楽しかった。

コンテンツそのものは亀足で進んでるので、本当にアニメ化するんか…?になってる。

珍妙コンテンツなので2次元方面のフォロワーは是非アニメがやっとこさ完成したら観てくれよな。

 

■8月

Ensemble Stars!! Cast Live Starry Symphony

あんスタのキャストライブ。声優ライブで「本物だった〜♡」っていう人に対しては声帯はそうだがビジュアルやパフォーマンススキルはな…と思ってしまうタイプだけど、推しのCrazy:Bの中の人達は素で魅せる力が前回のライブより明らかに上がっててとても良かった。

ゲストの細貝の圭ちゃんは縛りがないからかやりたい放題で良かった。来年はUNDEAD4人揃って観られるのが楽しみすぎる。

ミュージカル「ヴィンチェンツォ」

韓国ドラマ原作らしい。復讐モノで悪い人は胸糞レベルだし、拷問はさすがの残虐描写だった。

ミュージカルの割に歌は上手い人とそうでない人の差が激しくて、ただでさえミュージカル苦手な私は我に返るときがまぁまぁあった。話は面白かったんだけど。

主演くんの芝居は「ダブル*1」をやった後だからか感情表現が自然になってて良かった。

 

■9月

・虚無の月のはずが、Twitterでフォローしてる人がタイBLドラマ「KinnPorsche」にハマっており、それを軽率に観てタイドラマ/俳優沼に転げ落ちる。サブP・VegasPeteのVegasを演じていたBibleくん(Wichapas Sumettikul)にハマる。顔が好きすぎ。

 
 
 
 
 
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■10月

遠山ドラマティア『C‘est Promis』

友達からウケる連絡(以下画像)が来て色々なんとかして行った。f:id:smentloskrn:20231223195715j:image

元担・朝田くんと元担の仲間・古謝くんが共演してた。

元担の顔が好き過ぎて初っ端から狂った。

ダンスは勿論最高で、2人共オーディションで選ばれて退所後に共演してずっとシンメで各パートをやってたのはなかなかに胸熱だったね。

事務所の圧力かツーショがなくて映像もないのでオタクの幻覚だったかもしれん。

・キンポルシェだけじゃなくて他のタイBLドラマも観るか〜とユーネクストを徘徊してたらビジュアルが好みの「Bed Friend」に出会い、KingUea並びにNetJamesの美にやられる。

 

■11月

・現場はなかったので、タイドラマローラーをする。

Bed Friend経由でDOMUNDI所属Mandee Works制作のドラマをローラーしてDOMUNDI箱推しになる。

ホームページ一向に完成しそうな雰囲気無いんですが、日本人にも刺さりそうなイケメンばっかなので是非覗いてってください(?)

https://domundiofficial.com/comingSoon

 

■12月

MaxNat 'Christmas Party' in Tokyo

DOMANDIの子が日本に来てくれるならって軽率に…私は今まで海外コンテンツ1ミリも興味なかったんです信じてください…

一級フラグ建築士

2人共本当に仲良しでちょけたりしてて可愛かったね…

運営のクソさだけには一生文句言うと思うけど、イベント自体はとても楽しかったです。
f:id:smentloskrn:20231223204625j:image

DOMUNDIの子たちがまとめて来年2月来日してくれるの嬉しい〜!立川なのはすごく嫌!!!!!

舞台「呪術廻戦」-京都姉妹校交流会・起首雷同-

ラーメン屋さんにパスタを作らせてるような舞台だったね。

料理としては悪くないし、演劇にはそういう手法があるよねという感じではあるが、この原作に合うかはまた別の話、という話をしました。

塁斗は屋良くんの舞台じゃなく2幕のそれだけのために銀劇にいていいの?とは思った。壊相はとても良かったけど…(笑)

高田ちゃんのブロマイドセットがなくてキレた。今からでも作ってよ!!

Build X'mas 2023 in Japan

KinnPorscheでドハマリしたVegasPeteのPete役だったBuildくんのファンミ。

色々あって今は1人で活動してるけど、多彩でひたむきに頑張ってるビウくんを応援したいなと思いましたとさ。
f:id:smentloskrn:20231223205254j:image

・現在放送中のタイBLドラマ「PIT BABE」でWayを演じているNutくん(Supanut Lourhaphanich)の芝居が良すぎて、過去作を観ていたらドハマリしてしまう。素が見える動画を観てても、顔が好みな訳じゃないのに美しい…かわいい…と頭を抱えているのでもう駄目かも。

何かを抱えているようなお芝居もコミカルなお芝居も絶妙に緻密に表現するNutくんから目が離せない。助けて。

 
 
 
 
 
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PIT BABE最新話(6話)が最高なので、是非観てください(イマジナリーみんなたちへ)

私はVPN年契約してまでリアルタイムで追っかけるぐらい狂ってしまいましたが、日本語字幕版でもいいから…私を1人にしないで…

tv.rakuten.co.jp

・KinnPorscheの制作のBe On Cloudが作った残酷学園BL「Dead Friend Forever」が今日から始まるね。びーおんの映像の質感がかなり好きなので楽しみです。

 

おしまい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:紀伊國屋のほう

脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」フラッシュバック - ウイルス&トリップEND(配信) 感想

 

《公演情報》

2023年4月28日(金)~5月7日

品川プリンスホテル ステラボール

 

【原作】

ニトロキラル

 

【演出】

中屋敷法仁

 

【脚本】

内田裕基

 

【キャスト】

蒼葉役 土屋直武

 

紅雀役 小波津亜廉

ノイズ役 富園力也

ミンク役 八巻貴紀

クリア役 山縣悠己

 

ウイルス役 富永勇也

トリップ役 磯野 大

ミズキ役 岩城直弥

悪島役 牧田哲也

 

蓮/セイ役 山﨑晶吾

 

大石 樹

岡村 樹

神田初音ファレル

山中啓伍

 

※蒼葉 役の永田聖一朗降板のため、蒼葉 役は土屋直武が務めます。

 

 初演に散々通ってたのの再演。

チケ取り面倒くさくなっちゃってってのと、この短期間でしかもGWでそんな6ルート分の休みを取るのキッツい!ということで配信視聴です。

 「DRAMAtical Murder」は近未来的な都市とそこから外(さ)れた地域が舞台となっている18禁BLシナリオゲーム。

主人公は総受けで攻めは5人、主人公と攻めが共に成長していくないしは謎の真相がわかるハッピーエンドルート+攻めの率直な欲望に飲み込まれたバッドエンドルートに加えて、このストーリー全体としてのバッドエンドルートの計9ルートが攻略できる。

 それが2019年の年末に舞台化しますってマジかいな??になったんだけど、まだ演劇に関して私の好みが細分化してなかったときだから、原作まんまで面白かったなー!と思ってた気がする。

初演時のブログのはしゃぎっぷりからしてもねえ。

(ブログ用アカウントを統合したので、記事を移植しました。)

 

 再演は1ルートしか観てないからわかんないけど、トリップと悪島とアンサンブルさん+主人公の蒼葉の永田聖一朗くんが体調不良でキャス変をしてしまったので当たり前に印象が違った。

結構前回のアンサンブルさんのキャラが濃かったんだよな…

そして全体的に台詞が1.1〜1.2倍速、喋り口調も全体的に柿喰う客を隠し味にふりかけて…みたいに感じられた気がするのは私だけだろうか…。笑

勿論初演同様原作を上手く掻い摘んでるし、休憩前までの共通ルートを観る感じ大幅な演出変更はなかったと思う。

だが先述のセリフのテンポ感も異なったのでサクサク進んでいたし、演出に受け取れるような細かなところが再現2.5次元というより演劇感が強くなっていた気がしたので、これはこれで面白いなあと思った。

私は2.5次元化するなら舞台でしかできないことをやってほしい派なので。

なので、私の当時のレポツイートを「○年前♡」って毎年その公演日にRTしてくるキモいオタクにはどう映ってんだろうねとはちょっと思ったね。

再演は流石に数年経ってるから好みも変わってたので、私のバイアスもあると思うけど。

ストーリー周りの感想は前書いたブログとそんな変わらんので割愛。

 

 このゲームはエンディングに至る過程で各攻めと(殆ど)セックスする描写があるのですが、それは前回同様コンテンポラリーダンスセックスでした。

観てない人には何やそれという感じだと思うんだけど、本当にコンテンポラリーダンスでセックスを表現してるからおもろいんだよな…

スイプーは履修してないからスプステも観てないんだけど、それはどんな感じだったんだろうか。

 

 ウイルス&トリップルートは冒頭部に書いた「ストーリー全体としてのバッドエンド」に値する部分で、嗜虐・調教を蒼葉に施すし獣姦的な描写もあるトラウマ的なルート。

そんなんでも、ウイトリっていわゆるヒールなんだけど、飄々としてて絶対についていっちゃいけないのについていきたくなる色気があって、BLゲームの人間の欲望垂れ流しバドエンLove人間の私はかなり好きだしオタク界隈的にも人気なルートだったから今回の上演だったんだと思う。

けど、視聴後に本当によくやったね?!??!という感情しかなかった。

一応舞台はレーティングとかかってないし、蒼葉の…自分で用意するシーン(※察して)はコンテンポラリー(以下略)だし、2人にマワされてるシーンはコンテンポラリー+アクロバティックなんだけど、最終的に直接的になるから良いんだ!?!?と思った。正規ルートだと未遂状態で言われる台詞がこのルートだと直接的な行為になっちゃうけど、舞台でもそこの部分だけは直接的だったし…

しかも、いくら初演から継続とはいえウイルスは、あの日曜朝9時から脳人、そしてドンブラザーズの一員として戦ってたというかまだファイナルライブツアーやってる最中の富永勇也さんよ…!

ニチアサって2年契約って聞くからいくらドンゼン映画のあれが(※ネタバレになるので言えぬ)…!でも、また多分ソノイになるのに!

富永さんメインの公演だ🎶で行ってショック受けてるニチアサ出の人おらん??大丈夫?とあらぬ心配をしてしまいました。私はあちらこちらから美味しそうなものを見つけちゃ美味しいとこだけ拾い食いしてる特オタ20年選手なので…🍢

富永ウイルスは相変わらず頭脳明晰でどこからかひんやりとした空気を感じるけど艶っぽいウイルスだったので、私は満足ですが…

ダンスがあんま上手くないウイルスわかるよ。かわいいね!

初演トリップの吉岡佑さんって本当にトリップがゲーム画面から出てきた!という感じで、そのキャラを維持しながらも休憩前のウイトリ劇場では自由に遊んでもいるという剛腕だったので、再演のキャス変どうなるかなあって思ってたんだけど、磯野大さんのは良い意味で劇中内台詞にも出てくる「空っぽ」さと恐れがない怖さがより際立ったトリップで良かったな。

ゲームだと目隠しされている蒼葉が実際にどっちの手を選ぶ?で選択肢の左と右のどちらかを選んでウイルスの部屋で"躾"をされるか、トリップの部屋で"躾"をされるか決まるんだけど、ちゃんとその演出からの、どちらのシーンも交互にやるっていう手腕で、それそれ舞台だからこそのそういうのが観たかった〜!となった。

 "躾"は配信で観て生の人間がやる恐ろしさをこの身で感じたし、ゲームやってるより舞台観てるこちらのほうが消耗するぐらいなんだけど、通常ルート+ヘヴィーなウイトリルートを3公演勤め上げた土屋さんの気力体力は本当にすごいと思う…恐れ入りました…

八百屋舞台でロンダート(詳細未確認・後で修正するかも)したり、「マワされてる」シーンでトリップの腕を支えに蒼葉がぐるんと縦に1回転*1物理的に回されていたのちょっと面白かったんだけど、並の運動神経じゃできないことだと思うので。

このルートの蒼葉の感情って恐怖のみから恐怖と快楽が入り混じり、そして最終的に恐怖も忘れ切ってはないけれども快楽に抗えなくなった愛玩動物と化す感じかなあと思ってるんだけど、これは舞台故の演出なのか彼の演技プランなのかはわからないけれどもかなり恐怖に振り切ってる感じがしたな。

初演の聖一朗くんはカーテンコールのAI CATCHだと攻めズとアイコンタクト取ってニコニコしたりしてたけど、土屋蒼葉は他ルートだとどうだったんだろう。

ウイトリ√のカテコはAI CATCHじゃなくて、MASCULINE DEVILになっていたのはそうなんだけども!と思いつつもひっくり返ったんだけど、その中での蒼葉は恐怖に揺らいだ目をしていたの良かったな。

ついこの前、演劇においての代役(アンダー)に関わる内容の舞台*2を観たばかりなので、主演交代は流石にソワッとしたし多分かなりプレッシャーもあっただろうけれども、ちゃんと永田蒼葉に比肩する蒼葉だったと私は思うな!

経験の浅さによる荒削りさは多少あったようにも思うけど、感情の揺らぎの表現、身体性、蒼葉という人間を表すにあたっての不足はなかったと思う。

色んな解釈のメディアミックス蒼葉ちゃんがいたっていい!(ぺ●ぱ?)

 

 今回のメイン以外の話。

 レポとかも何も追ってないから知らないんだけど、休憩前のウイトリ劇場はウイトリ√だと悪島劇場になの?牧田さんがとても元気で笑ってしまったww

牧田さんそのもののことを何も知らないけど、あれは素でなかったか…?とwwまぁ楽しそうならOKです!(幸せならOKです!)

牧田さんの悪島は守谷さんほどのエグみはなかったし、本人のビジュもあるけど芝居が悪島なのにどことなくシュッとしてたのよ!スタイリッシュな悪島!

正直なところ悪島なのにちょっとチョロそう!ww

 他の人はキャス変してるわけでもないし、舞台の共通ルートだとめちゃくちゃ忙しなく働いてて、ウイトリルートだとカーテンコールまで1ミリも出てこないからあんま感想言える感じじゃなくてすまん…

 

 最初に書いた台詞の言い回しもそうだし、キャス変によって全体的に軽やかに感じた再演ドマステ。

まぁ分岐ルートのウイトリルート、あまりにも非現実的なのに生身の人間が演るとめちゃくちゃ生々しいし、実際ニチアサから引き連れられて来てる人もいるだろうから、それはそれで悪いことではないと思うけど。キラル作品の魅力に気付いてくれる人が増えればいいので♪

 

ウイルス&トリップルートも楽しかったし、今度はPS Vita移植版のre:code版のミズキルートもやってくれ♪*3

 

ドマステは忙しい人のためのドラマダなので、気になる人は配信もあるので是非。

www.dmm.com

 

勿論原作ゲームも。

www.nitrochiral.com

www.nitrochiral.com

re:codeは正規ルートから今どこからも買えないし、そもそもVita用ゲームだけど…

dmmd.jp

 

MASCULINE DEVIL

MASCULINE DEVIL

 

 

*1:ダンスのターン的なものではなく、鉄棒的なアクロバットなモーション

*2:これも中屋敷さん演出のやつ

*3:分岐ルート前の別人と化したミズキと真相ルートでわかるもう1人の蒼葉との性的接触はないアナザールート

劇団柿喰う客「いまさらキスシーン」「八百長デスマッチ」「美少年」 感想

「ダブル」を観てからどうしても熱が落ち着かずうろちょろしていたところ、玉置さん、永島さんが所属する劇団柿喰う客のYouTubeチャンネルに辿り着いた。

中屋敷さん演出舞台は何度か観たことあっても、原液は浴びたことがなかったのですが、こんなに手軽に浴びられてもいいんですか?と観始めたらクセになっていた。

 

 

【いまさらキスシーン】


www.youtube.com

 30分だし寝る前に観るか♪と何故か寝る支度万端状態(※布団に入る前)で鑑賞し、情報に溺れ脳味噌パンクさせて、フラフラと眠りについた。

絶対に寝る前に観るもんじゃなかった、それはそう。

寝て起きても、身体能力の高さとこのストーリー表現を出来る胆力を持つ玉置玲央さんにメロメロになってしまい、翌日は脳内にずっとひよりちゃんが生きていた。

※私はTravis Japan 川島如恵留くん担なので(?)ダンス、アクロバットが出来る人が大好き。

何にでもなれるんだな…この人は…恐ろしい…。

楽しくて怖くて面白くて痛くて可愛らしくて哀しい、10代のある意味の無敵さとその反面に起こりうるグロテスクさを孕んだあれこれにゾッとさせられる作品だった。

女子高生の無敵さにはピッタリと言わんばかりの疾走感で進んでいくお芝居。

コミカルな動きやアクロバティックなモーション、スピード感ありのままに目一杯詰め込まれた台詞、コロコロと変わる表情、どれをとっても目が離せなくて、30分が一瞬だった…。非常に面白かった。

玲央さん凄すぎて、数日の間に3回も観ちゃった。

 

 

八百長デスマッチ】


www.youtube.com

 小学生1年生2人だけの*1の他愛もないくっだらない会話劇。

無垢な小学生たちの全力で刹那的な会話が、ほとんど全編通してユニゾンで展開されていく。

私は聴覚情報が一番過敏にはたらいてる自覚があるんだけど、この2人がユニゾンで話してるときの周波数が元々近いものなのか、もしくは合わせているのか、いずれにしても何故かとっても心地よく感じられてスッと世界に入り込むことができた。

何をするにも一緒な2人は限りなく似通っていても同じではないこと。

似ているからこそライバルであり、ライバルだからこそ信頼し合える2人は、2人でいることを最優先とし第三者を思い切って排除すること。

純粋な子供ならではのある種の残酷さや、何のしがらみのない心情/友情が描かれ展開されていく。

 それこそ、先述した「いまさらキスシーン」は高校生故に性的なしがらみ等も絡んでくるが、その様な概念がない小学1年生だからこそ出来る「いつも何時も一緒」≒「予定調和」≒「八百長」が言葉通りギュッと凝縮されていて面白かった。

小学生達の戯れを、より臨場感が得られる「八百屋舞台」で行われていたのも何より意味が感じられて良かったな。

 

 

【美少年】


www.youtube.com

 主人公アゲ・ヒバリは'美少年'であることをアイデンティティとして形作られていたが、ジャノメ・テイに"美しさ"を搾取されたことにより自らが動物園にいる動物と変わらない価値であったことを知る。

'美しい'は一見褒め言葉のように聞こえるが、一辺倒にそれしか与えられなかったら、表裏一体で呪いの言葉ともなり得る。

この話は美しいという価値しか与えられなかった周りの大人のせいで、それをアイデンティティとして生きるしかなかったヒバリの話だ。

また、性的な搾取、時間の搾取、金銭的な搾取 etc.…様々な搾取をテーマとしているとも感じた。

この話はフィクションであるが、現実世界においても、良かれと思って[投げかけた/投げかけられた]言葉は、時により呪いとして[受け取られる/受け取ってしまう]。

またその何気なく掛けた言葉ひとつにおいても、受け取り手の捉えようにより搾取をしていないと絶対に言い切れないので、普通に生きていく上には勿論、様々な人・コンテンツを応援している自らも無碍には特にできない話だと思った。

ギリシャ神話が好きな私*2は、ガニュメデスとゼウスの話をされ、「なるほど理解した」状態になるのも一瞬でした。

ギリシャ神話は私利私欲のために自分の都合のいい神・人間を当たり前に誘拐する話が多いが、現実世界にて"奪う"という直接的な行為を起こしたジャノメと、ひたすらに「美しい」と持て囃すだけの人々はヒバリにとって、どちらも神話の中の俗物達と同様であったのだろうなと思う。

ヒバリは皮肉にもジャノメの門下であった同窓会長ハナブサ・イクオにより、今まで評されていた美しさとは別の価値を自らに見出すきっかけを与えられて、未来へ希望の轍を敷かれたように見えたが、その再会がなければヒバリはどのような人生を歩むこととなっていただろうか。

 冒頭からこの劇団には"美少年"が居ないと宣言しつつも、外堀から埋めていくように4人が複数の役を演じ、ぐるぐると囲い込むようにロジカルに"美少年 アゲ・ヒバリ"という物語の芯に、1時間という決して長くはない時間で様々なテーマを含みつつ辿り着いていく様は非常に爽快であった。面白すぎた。

YouTubeだと46:23頃〜、ジャノメであった永島さんがイクオに握手をしてからのクルッと回転してそのまま同級生フジタニ・ユキミになり、ユキミに対してとヒバリに対してユキオはまるで回転扉の如く各人の間を移動し、時系列は異なるが同様にユキオ自らの個展に誘うことを可能としていて、このひとくだりだけで約1分4回想・3人で4役を回していた。この舞台凄過ぎない???

舞台演劇ってここまでやれるんだな…良いものを観た。

 

 

1時間超えるやつはちょっと時間ないと観られないから、また後日。

YouTube、有難すぎるな…。

めちゃくちゃ楽しんでいて対価を払いたいという気持ちしかないので、今度劇団の本公演がある時は絶対観に行こう。

*1:二人芝居のはずなのに、中屋敷さんが大村さんに舞台上に連れてこられて、中屋敷さんも、「二人芝居なんだけど…」と永島さんも大困惑していたのはめちゃくちゃウケた。

*2:※ペルセポネーがハーデースに誘拐される話を小2で読書感想文に書いた。

舞台「ダブル」 感想

舞台「ダブル」を観劇しました。

去年10月振りの紀伊國屋ホール

 

《公演情報》

2023年4月1日(土)~4月9日(日)

紀伊國屋ホール

 

【キャスト】

宝田多家良 役:和田雅成

鴨島友仁 役:玉置玲央

轟九十九 役:井澤勇貴

冷田一恵 役:護あさな

今切愛姫 役:牧浦乙葵

飯谷宗平 役:永島敬三

 

Introduction:

天才役者とその代役という特異な関係性を鮮烈に描き、第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞した野田彩子の漫画『ダブル』の舞台化が決定

 

天性の魅力で徐々に役者としての才能を開花させていく宝田多家良と、その才能に焦がれながらも彼を支える鴨島友仁。互いに「世界一の役者」を目指すライバルでありながらも、どうしようもなく惹かれあう二人の関係を繊細かつ大胆に描く。

https://www.nelke.co.jp/stage/double/

 

 まず前提としてこの公演は、原作を読んで真っ直ぐに思い浮かぶような、舞台「ダブル」とは異なるものではあったとは思う。

とはいえ私は、演劇をテーマとする舞台で限られた時間などを考えたらワンシチュエーションにするのは妥当かとはまぁ思ってはいたので、そこに対してどうこうってのはなかったです。

異なるものである、と書いたけど普通にキャスト出たときに飯谷がメインでいる時点でお察しではあったろうけど。

アフタートークの回でも原作者の野田彩子先生がここに一人劇団員を置きます、という話を聞き誰か聞いたところ飯谷と言われ誰!?になったという話があったぐらいなので(笑)

原作通りの2.5を期待した人にはウーンという感じかもしれない作りなのかもしれないけれども、つか文脈をほぼ知らない*1人間でも、揺らがせ/揺らがされる人間の感情がしっかりと描かれていて、それを読み取ることがちゃんと出来たので私は楽しかったです。

私は原作ありきの作品を映像化・舞台化するにあたって、それならではの表現をしてくれなきゃ意味がないと思うし、2.5次元舞台というよりかは演劇にこだわったあの作りは私は割と好きだった。

とはいえ全肯定というわけでもなく、今回の舞台における演出オマージュもわからないので、紗幕演出のダサさに倒れそうになったりはした(笑)

もちろん知識があるに越したことはないけど、それがわからないからあんまり面白くないと感じていた人がいるのもわかるな、とは思う作りではあったと思う。

結末がなんかややぬるっとしてたのも、完結してない作品だから難しいのかな、とは思いつつもふーん…となったし。

 ワンルームの中でこの作品は全て完結することによって"逃げ場"がないので、友仁さんとしての嫉妬、執着、偏った愛情が玲央さんの演技力も相まってあの空間に煮凝りになって留まっており、原作より強靭な友仁さんに感じられて大変味わい深かった。

それに一辺倒にあてられる和田多家良可哀想…(語弊)と感じるぐらいには(笑)

それが奇跡の化学反応を起こした話は後ほど。

 話の本筋ではないが舞台化した故の変更点として、男性キャストと共演するとあーだこーだ言う男オタに対する愛姫ちゃんの愚痴、漫画だとシンプルに世間の人間と芸能人の関係性としてのグロテスクさを表してるコマだと思うんだけど、舞台だと冷田さんとのラッキー百合シーンとして昇華されていてそのグロテスクさを際立たせていて、そこはかなり好きでした。酔っ払い愛姫ちゃんかわいいね。

 

 キャスト/キャラの話。

 さすが子役あがりの九十九さん、な表現が至高だった井澤勇貴さん

友仁さんと多家良の関係性に対してや、山崎を降ろされて友仁さんに任せる場面など、複雑な表情も多かったけどあまりにも絶妙な表現だった。

初級の前説が観たことない私でも明らかに上手いことはわかったし、終始最高だった。

正統な口上はもちろん、酔っ払った九十九さんとしてやる口上もどっちも観られてよかったな。

あと井澤さんにはオフショ感謝代をおひねりとして捩じ込みたいのですがそれはどこでできますか?

 牧浦乙葵ちゃんの愛姫ちゃん、登場の時から私の脳内イメージ通りの声と喋り方でびっくりした。

友仁さんにおつまみの作り方指南されるシーンの嫌悪感が滲んだ顔、「1人2役大変そうですね」に対するしれっとした顔とか、出演時間はそこまで長くないにしてもすごく印象的で理想的な愛姫ちゃんだったなあ。

 護あさなさんの冷田さん、漫画から出てきた?

強かで、優しくて温かい眼差しに多家良は守られて躍起させられてきたんだろうな…と思える素敵な冷田さんだった。あとシンプルに顔が好き。

 永島敬三さんの飯谷は’ない’話をする推進力になっていた…とんだ昇級だな飯谷…

わけわかんないことばっかりするのに説得力があって、説得力のある芝居をするからこそ、リピーターであろう人たちにはかなり愛されていた客席の空気ができていてよかった。名前が出ただけで笑い声起きてたもんな…笑

 

 玉置玲央さんの友仁さん。

まず、紀伊國屋ホールに響き渡る声が素敵で惚れ惚れした。

多家良に対する得も言われぬ湿度を持った感情を表す仕草一つ、「下手ではないけど上手くない」を「上手く」演る胆力、観ていて恐ろしさすら感じた…。

この舞台には私はどこにも属さない美味しそうなものを食べたいだけの人間として通っていたけど、玲央さんの友仁さんに毎回定価を払ったな…と思いながら紀伊國屋ホールを後にしていた。

何度観ても満足感が高いお芝居だったなあ。

 

 私はただの和田雅成さんの顔ファンで、この作品の名前は知っていたけど上演が決まってから原作を読んだ、ただのにわか。

美味しいとこだけ吸いたい雑多エンタメ妖怪なので、ぼんやりあらすじ見て面白そうだと思い、行ける日のチケットは押さえたけれども、原作を読み進めているうち、これを演るの…?とは正直思ってた。

世の中に「天才役者」ってどれだけ居るのかわからないけど、そもそもあの人の役作りってほとんどがキャラと自我の割合が競っているような感じだから、相性悪くね?と。

別にその役作りが悪いとは思わないし、キャラにまんまを見せられるんだったら原作観たり読んだりすればいいじゃんとすら思うけれども、あくまで宝田多家良としてはそれはどうなのかと。

実際初日はやっぱりピンとこなくて、芝居そのものがめっちゃ下手とかなわけではないから、なんでだろう…?と。

だって初日は初級の前説のところでスッ…と冷めたもん(正直者)

 でもあのほぼメタ的キャスト*2ばかりの今回の舞台において、多家良という”無垢”を担うには何者でもない役者を主演に対比として置くのは巧妙だったと思う。

友仁さんの隣でする、あの何も知らないような笑顔が空間の中で浮きだっていたのは多家良としては正解だと私は感じるし。

 初日マチソワ、アフトデー、楽日マチソワというだいぶ偏った行き方しかできなかったけど、何故か楽日マチネに入ったら急に芝居の説得力が増していたことに???となった。

BLの才能って私の脳ではうまく言語化できないんだけど、明らかに6日観たときまでは欠如していたそれが、楽日9日マチネで明らかに変わっているな…?と。

本人が文脈を理解が出来ないとかではないんだろうけど、数段も上手(うわて)の玲央さんが水をあげ続けていたお陰で急にそれが後半にかけて急速に開花したらしい。

最初からやってよぉ!と嘆いたけど、"水をあげ続けた"友仁と多家良の関係性により近づいていたからこそなんだな…と思った。

多家良自身が感情崩壊させるシーンは無言劇のシーン等各キーポイントとしてあるけれども、「好意」「拒絶」が一同に会し、舞台「ダブル」としての2人が収束に向かうシーンで、「好き」が決壊した和田多家良が大千秋楽に現れてビックリした。

前楽も友仁さんの服で涙と鼻水と拭ってもらってはいたけど、あの人の感情があんな決壊している姿見たことないよ…(笑)

それにつられてか今まで見られなかった泣いてるお客さんが居たんだけど、私は貴重なおもしろいものを目に焼き付けなきゃ!!の気持ちで紀伊国屋ホールのV列から双眼鏡を必死に構えていたよ。オタクってキショいね。

※これの3,4枚目は明らかに直後の顔

カテコでもその洪水が止まらなくて、それが理解・処理しきれなくて???に一番本人がなっていたのが本当に面白かったし、この奇跡をこの目で観られなかったら今後どれだけ後悔してたか…と思いましたね。

あれはほぼ和田だった気もするのだが、多家良と和田の2つの人生が板の上で重なってドロドロぐちゃぐちゃに混ざり合っていたのは確かで、こういうのを観るために私は現場に通うんだ!!と脳汁出まくりでした。

カテコラストで玲央さんの気持ちがものすごい溢れ方して和田さんのことをお姫様抱っこして帰ってたの、色々溢れすぎてて愛…になったし、緞帳が空気読んで2人が捌け切るまで半分で止められていたの面白かったな。この愛がなければ奇跡的なこの瞬間の目撃者となれなかったと思うので、玲央さんには一生感謝したい。(重い)

今のところ、2023年年間瞬間最高爆上げ場面(瞬間最高視聴率的な)の暫定トップですよ。知らんけど。(知らんのか〜い♪)

 

 

長々と書いたけど、原作者先生がなんやいうてめちゃくちゃ楽しんでいらしたので、私はそれで良いとおもいます!!

 

 

 この舞台は、当たり前のようで当たり前じゃないかもしれないと私は思う、キャスト皆が皆「楽しい」と口(※Twitter)にしていてそれが現れていたし、なんかこの板の上で生きてる命を生で感じなきゃ…と無意識にチケットを増やしたりなんなりしました。

そのぐらい楽しかったです。忘れたくないな…

 

この刹那的な輝きをみんな(イマジナリーみんな)に観てほしい…今後この映像が世に出ることもないだろうから…4月15日までなので…

https://eplus.jp/st-double/

 

普通に今度つかこうへい作品の上演が興味あるメンツであったら観に行こう〜。

 

 

余談①

この舞台、入口から爆上げ仕様で良かったなの思い出。
ポートレート個人も全員分買えばよかったと今更思いながらこれを書いている。

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余談②

配信観てたら、紗幕にバーン!って「初級革命講座 飛龍伝」って出てくるとこ、音楽差し替えられてる気がするんだけど、気の所為…?

現地は普通だったけど…。

有識者の方何かご存知でしたら(?)

 

*1:何故観に行ってたのか全然覚えてないんだけど、2015年のTriple Impactの「いつも心に太陽を」は学生チケットで観ていて、楽しんでいた記録がふんわり残っている。

*2:元ジ●ニーズJr.、元アイドル、劇団員

ホームレッスン感想

2022年9月24日から10月9日まで東京・新宿の紀伊国屋ホールにて上演されていた「ホームレッスン」という舞台。

まだ私のFAN FAN STEPは始まっておらず、未だにこの舞台を脳内で擦り続けており、また昨日J-LOD用のダイジェスト動画がアップされまた引き戻されてしまった為、今更ですが感情備忘録を書き上げてしまおうという所存。

(本当は下書きに書き溜めたまんまだった…)


www.youtube.com

 

<あらすじ(公式より引用)>

中学で現代国語を教える伊藤大夢 (田中俊介) は三上花蓮 (武田玲奈) と結婚。 三上家でともに暮らし始める。 いわゆる「出来ちゃった結婚」 だった。

 

そしてこの三上家の日常の中には、当たり前のように奇妙な100の家訓が存在していた。 花蓮の母親 奈津子 (宮地雅子) は、まだ慣れない大夢に家族が家族でいるために家訓が必要なのだと語り、 頑なに家訓を守らせようとする。 父親である三上歳三 (堀部圭亮)も家訓を守っているが、 どうも奈津子に引っ張られているようだ。 自分は施設で育ったから、「社会適合のプロ」なのだと自負する大夢は、懸命に奈津子についていく。 今まで世の中に合わせることで社会を生き抜いてきた大夢は、 初めて出会った価値観 (家訓) も受け入れて、 家族になっていこうとしている。だが大夢が家訓になじんできたある日、 家訓を破って懲罰のために部屋に閉じ込められている花蓮の弟・ 朔太郎 (堀夏喜) を発見する。 部屋から出てきても家訓に従わない朔太郎が現れたことで、 三上家のバランスはひずみ始め、 関係が変化していき、 三上家の秘密が浮きぼりとなっていく・・・。

 あらすじの不穏感、そして私は朔太郎役の堀夏喜さんのファンで初の外部舞台という緊張感を抱き、初日の幕が開けるのを同担のフォロワーと共に心待ちにしていた。

三上家に馴染んでいく「社会適合のプロ」の大夢さんが感じた違和感。

不気味に小さく揺れ続けるセット。

育ってきた環境や彼の純粋さが故に"違和感"が大夢さんそのものとなっていく様。

そして三上家が明るい未来へ歩んでいく様。

手に汗握る展開は瞬きすら惜しく、初日が終わった後の疲弊感はとてつもなかったです。

演者の方々も感じていたという初日の客席のあの張り詰めた空気は、観客の一人の私もありありと肌に感じることができました。

ifの話で大夢さん堕落エンドも観たかった気持ちはありますが、2時間きっかりでこれまでに構築された三上家の不穏から再生までスッキリ(多分)ハッピーエンドにまとまっていて面白かったです。

ダークな要素が多めな話が好きな私には「ホームレッスン」はかなりツボでした。

体操の音楽がレコードで流しているからこそ、他の場面が生きるギミックもよくできているなあと感心しました。

 

以下演者さんへの感想。

 主演の田中俊介さん。

どんどん悍しい怪物へと化していくお芝居にはひたすらに圧倒され2時間引き込まれっぱなしでした。

1人でクリスマスケーキを食らうときの、ある意味爛々とした目はトラウマレベルで脳裏に残るシーンでした…。

大夢さんと花蓮ちゃんは良い家庭を作れているかなあ。

 三上家の長女・子供を身籠った母親・朔太郎の姉として、愛故に奔走する花蓮ちゃんの武田玲奈ちゃんは元々好きな役者さんなので生で観ることが出来て嬉しかったです。

愛が過ぎる故のふと出た「大夢さん家族知らないじゃん!」の台詞、やはり奈津子さんが育てた子供なのだと改めて感じられるようなシーンで毎回ゾッとしていました。

 お母さん・奈津子さんを演じるを宮地雅子さん。

家族を守りたいという強い気持ちが、観ている我々に対しても切に伝わってきて、決して良いとは言い難い『家訓』を強いる気持ちも理解してしまうよう、感情移入を観劇毎にしてしまいました。

入院後の"違和感"の権化と化した大夢さんと対峙するシーンも毎度ヒリヒリさせられました。

なんか1日お母さんのテンション感が初っ端からめっちゃ高い日があって、周りもそれに相乗して座組全体のお芝居がすごいバリバリドライブしてた日があって面白かったな…。

 お父さん・歳三さん役の堀部圭亮さん。

堀さんも言ってたと何かでお話しされていた気がするけど、本当に声が良いですね…。

様子がおかしいと思っても、傷付いた奈津子さんを守るためならと、自分が傷付くのは厭わず、どんなときでも不変で深い愛情で家族を包み込んでいたお父さんが私は大好きでした。

大夢さんに朔太郎を見つけさせた後のシーン転換前、盆が回っている最中まで慈愛に満ちた目で朔太郎をずっと見ているところが毎回好きで、次のシーンが始まりそうなのにもかかわらず盆が回り切って見えなくなるまで観てしまっていました。

あと堀部さんの日々のSNSでの裏話も大変有り難かったな…。

ステドリの「1043」に対して「39」と書いていた堀さんという大変かわいいエピソードも有り難く頂きました…!↓

https://twitter.com/keisukehoribe/status/1576532788911943680?t=HhhnGYARFplSxQ0Ea9YqOQ&s=19

 

 

 そして大夢さんが感じる三上家の"違和感"のきっかけとなる、堀さんが演じる朔太郎。

初めに出てくるシーンは家庭のなんでもないシーンから次の場面に行くシーン、セットが一回転するときに暗い物置部屋の中で俯いている姿が一瞬見えただけであった。

初日は人形かと思ったぐらい不気味で、この家族は何かがあるということを大夢さんにも観客の我々にも感じさせる「鍵」を担っていると確信させられた。

"違和感"を感じた大夢さんに対して救いを求める姿。

'当たり前'を幸せだという奈津子さんの『家訓』に対して「危なくてもいいからめっちゃ幸せになりたい」と嘆く姿。懲罰を繰り返してでもこの違和感から逃げずにいた朔太郎は、あくまで"三上家"の一人として真っ直ぐ、自由に生きることを誰よりも望んでいた。

従来の一家であれば不和を加速させる要因となり得たであろう朔太郎は、純粋な強いその思いから三上家を正気に戻すきっかけとなっていた。

伸びっぱなしの髪の毛や汚れた身体で汚れたままの衣服を纏い、足を鎖に繋がれたまま立ち上がり大夢さんに"違和感"を訴える姿は、身長180cmの大柄な身体も相俟って怪物のようにも感じられた。

(黎弥くんとのファンラジでも「改めて外で見る夏喜は大きいんだと思った。(※ニュアンス)」と言われていたな。)

ジリジリと伝わってくる朔太郎の三上家への愛情や、繊細な年頃であるからこその昂ぶる激情。

全て手に取るように感じられて、初めての外部舞台とは思えないお芝居に心を打たれました。

堀さんは触れると壊れてしまいそうな何か抱えつつも、激しく感情を吐露する思春期のキャラクターを演じるのが本当に上手いな、と感じました。

(ex.同時期に放送していたドラマ、『少年のアビス』の峰岸玄)

個人的には事故で奈津子さんの腹部に刃物が刺さってしまい、震えながら、目が狼狽えながらリビングに出てきて「お腹空いたらご飯が出てくるってみんな言ってた。だから姉ちゃんご飯早く!(※ニュアンス)」と叫ぶシーンが、とても印象的でした。悲しみと恐れと怒りと全てが入り混じった複雑な表情が今でも忘れられません。

私は、堀さんのパフォーマンスしているダンスは勿論表情の作り方に一目惚れをして今日まで来ています。

堀さんの表情は眉毛も含めた顔全体の筋肉が動くところがとても好きで、目線だけのお芝居で伝わる映像だけでなく、声・表情・仕草…肉体全てで表現する舞台でのちゃんとしたお芝居が観たかったので、本当にこの舞台は飛び上がるぐらい嬉しかったです。

アフタートークでも話していましたが、『10回の稽古より1回の本番』がまさにそれで、稽古期間は我々の知るところではないですが、公演期間中、朔太郎の感情が機微に伝わるようなお芝居に日々アップデートされ続けていて、連日劇場に足を運ぶことが本当に楽しかったです。

この舞台はアンサンブルも無しの5人というかなり小規模なお芝居。誰かがギアを上げるとそれに伴い他の演者さんのギアも自ずと上がっていく様が連日の公演で感じられて、堀さんがその上げられたギアに相乗していく姿も、堀さん自らがギアを上げていく姿もこの目で観ることが出来て本当に幸せでした。

 

連日通うと大夢さんと朔太郎くんの2人の食卓のシーンの味噌汁の種類が違うなあとか、アドリブがほとんどない舞台でも差分を目にすることができましたが、朔太郎くんが食べていたシュウマイがいつの間にか千秋楽にはでかいニラまんじゅう的なものになっていて美術関連スタッフさんの茶目っ気も感じられて笑ってしまいました。

勿論一口では食べ切れないのでムニーッと噛みちぎっていた朔ちゃんはちょっとおもしろかったな…(笑)

 

好みなストーリーだったし、堀さんが演るお芝居で観たいものが沢山観られて、堀さんの初めての外部舞台がこれで本当に良かったなと思いました。

大樹さんには舞台をやるともっとお芝居が好きになるよと言われていたそうだけれども、もっと好きになってくれただろうか、私はもっともっと堀さんのお芝居、特に舞台のお芝居が観たい!という気持ちが、欲がこの公演を観てから溢れてしまいました。

堀さんがお芝居関連の偉い人に見つかってますように!

LDHくん意味わからないぐらいタレントを駒にしすぎライブやらせすぎだけど、また来年外部の演劇作品に出てほしいなあと祈りながらこの感想文を終わります。

 


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